第80回 5億8400万回・10万4000回がつくる自分
5億8400万回
10万4000回
190万粒
何の数字であるか、想像がつくでしょうか?それぞれ、平均的な人が生涯で・・・
・まばたきをする数
・見る夢の数
・流す涙の数
だそうです。(『いのちのかぞえかた』より)
不思議なもので、自分たちの活動を数字にすると無機質な印象を受けるのかと思いましたが、逆に一回一回の
行為が立ちあがって感じられ、ひとつひとつの行動が大事に思えるので不思議な感覚でした。
そうした行為の積み重ねが自分を作っている・・・。
ともあれ、その本を読みながら、「日々積み重ねること」について考えさせられました。
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今週の月曜日、弊社はオフィスを移転しました。
前回の移転が2006年の4月でしたから、旧オフィスでは4年半過ごしたことになります。
移転にあたって、よい機会だから書類や溜めていた資料の整理をしようと、軽い気持ちで週末に出社をして作業を
始めました。が、実に予定の3倍以上の時間がかかってしまいました・・・。
たった4年半と思っていましたが、思った以上に様々なものが溜めこまれていました。
多くのものが1年以上目にしていないものばかり。こうして無駄なものが自然に蓄積してしまうのだと実感させられました。
一方で、今回お出しした移転案内ハガキの枚数も、4年半前の3倍以上。それだけの方々にご縁をいただいたのだ・・・
と、感慨深いものもありました。
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私が現在のポジションについたのは、6年半前になります。
「人事にITを活用する」という新しい事業の立ち上げで、専任者は私一人という状態からのスタートでした。
現在は、同僚、部下、お手伝いをいただいている会社の方々も含め、多くの方と仕事をするようになりました。
そんななかで最近、自分が試してうまくいかなかったことや、これまでの経験から考えると得策ではないと思
われる提案などがでてきたとき、「それはダメ」「うまくいくはずがない」と瞬間的にネガティブな反応をしてしまう
自分に気づくことがありました。
私が以前試みたときから様々な現状は変化していますし、関わる人の人数が増えてきたことで使えるパワーも変わっています。それにも関わらず、過去の成功・失敗の体験だけを基準にした判断をしてしまいがちになっていたのです。
同時に、6年半前の自分では決してできなかったことを達成する。
新しく仕事に関わるようになった人たちへのサポートができるようになっている。
そんな、自分のポジティブな変化も少しずつですが、感じられるようになってきてもいます。
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人が何かを成し遂げていくためには、日々の積み重ね以外はないと感じているのですが、
それが時には両刃の剣になることもあるのだ、とつくづくと考えさせられました。
このメールマガジンも今回で80回。慣れて惰性にならないように、気を引き締めていこうと思います。
今回参考にさせていただいた書籍
『いのちのかぞえかた』 小山薫堂・著 千倉書房 (2010年11月11日)